「会議が脱線、困った…」。そんなときに試してみたい司会のテクニックとフレーズ

会議

会議における司会者の役割は、一言でいえば議事の進行です。といっても、実際の会議では、議題から脱線したり、同じような発言が続いて会議が前に進まなかったり、はたまた、意見がばらばらに分かれてまとまらなかったりで、スムーズに進行するのが難しいこともよくあります。よって、事前にどんな状況が起こりうるかというシナリオを描き、解決に役立つテクニックやフレーズを考えておくと安心です。

議題からの脱線を防ぐ

会議の司会者が常に意識しておくべきポイントのひとつは、「決められた時間内に、設定した目標を達成する」ということ。そのためには、出席者の発言が、議題から逸れないようにすることが大切です。まずは、会議を始めるときに、議題を明確にし「時間内で生産性の高い会議をしよう!」という気持ちを表明しておきましょう。例えば、

「本日はお集まりくださり、ありがとうございます。今日は1時間の予定で、来年度の予算案を固めるのが目的です。皆さんお忙しい時間を割いてご出席いただいていますので、時間内に密度の濃い会議ができるようにしたいと思います。どうぞご協力をお願いいたします」

というように、司会者だけでなく、出席者全員で協力して、よい会議にしよう、というイメージをつくります。

そうはいっても、実際には話が脱線してしまうこともあります。そんなときには、

「ご意見ありがとうございます。●●についての興味深いご見解ですが、今日は▲▲に焦点を絞り込んで話を進めたいので、少々軌道修正させていただきますね」

というように、発言者にも配慮しながら話を戻すことも必要になってきます。

「●●さんと、かぶっているんですが…」という発言が続くときは、いったん話を引き取る

脱線とは逆に、皆が似たような意見しか言わず、討議の幅が広がらないという状況もあります。誰かが発言したあと、「今の意見とかぶりますが、わたしも……」「そうですね、わたしもそう思います」というのが続くと、議論が発展しません。会議の終盤でそろそろ結論に向かいたいのであれば問題ないのですが、もっといろいろなアイデアを出してほしい段階であれば、いったん話を引き取って流れを変える必要があります。

こういった場合には「何か別の意見はありませんか?」と聞くよりも、具体的に問いかけをしたほうが効果的です。たとえば、

「今までのところ、集客ツールはメールクーポン配布を中心に、という意見ですが、店舗でのアイデアはありませんか?」

というように、別の視点を提示してみます。もしくは、会議のキーパーソンを指名して意見を求めてもよいでしょう。

的外れなアイデアの対応に使える付箋テクニック「パーキングロット」

付箋を使った会議方法は、数年前に日産自動車のカルロス・ゴーン氏が導入したことで話題になりました。アイデアを付箋に書き、ホワイトボードにどんどん貼っていく、似ている意見をグループ化してまとめる、あるいは対立する意見を比較してみるなど、付箋を使うことでプロセスや思考が可視化でき、わかりやすくなります。

一方で、的外れなアイデアが出てきたとき、皆が見守るなか、その付箋をどこに貼るのか、困ってしまうこともあるでしょう。そんなとき、アイデアの主に対して失礼にならないように処理するテクニックが「パーキングロット(駐車場)」です。

やり方は簡単、まず、付箋のグループ分けを始める前に、ほかのどのグループにも入らないものを貼り付ける場所をつくり、パーキングロット(駐車場)と名付けます。そして、例えば、ブレインストーミング中、的外れなアイデアが出てきたときに、

「こちらのアイデア、まずは駐車場にて待機ということにして、あとで出番がきたら呼び戻しましょう」

というように伝え、パーキングロットに付箋を貼り付けます。本題から外れているので切り捨て、とするよりも、なんらかの場所を与えることで、アイデア提供者に失礼な印象を与えずにすみます。

 

司会者として会議をスムーズに進行させるのは、なかなか難しいものです。不測の事態に、できるだけ落ち着いて対応できるよう、会議中にどんなことが起こりうるのか、前もってシナリオを描き、対策フレーズやテクニックを頭に入れておくと安心でしょう。


参考: