ダラダラ会議はもうやめよう!優れたファシリテーターの技とは?

会議

「とっくに終了時間を過ぎたのに、会議が終わらないし、結論も出ていない……」。そんな経験はありませんか? 議論が白熱し、生産的な話し合いをしているのであればまだしも、そうでない場合は、時間の無駄であり、参加者のストレスになることもあります。そんなダラダラ会議にせず、予定時間に目標を達成する会議へと導くのがファシリテーターです。今回は、会議におけるファシリテーターの仕事の流れ、求められるスキル、会議をうまく舵取りするコツなどを、ご紹介します。

ファシリテーターの仕事は会議開催前から始まっている

ここ数年、「ファシリテーター(Facilitator)」という言葉を耳にすることが多くなりました。ビジネスの場では、会議や研修などのグループ活動を運営・進行する人を意味します。会議におけるファシリテーターは、議事を効率的かつ円滑に進め、会議の目的達成を実現するための「舵取り役」です。

ファシリテーターの仕事は、会議の準備段階から始まります。場所の選定もそのうちのひとつ。参加者の人数や、会議に使う機材、具体的にはプレゼンテーション用のスクリーンが要るか、ホワイトボードは要るか、ラップトップが何台持ち込めるか、などを考慮して適切な会議室を選びます。チームビルディングや、ざっくばらんにアイデア出しをしたいブレインストーミングなら、いつもと気分を変えて、ホテルやレストラン、駅ビルに併設されたミーティングルームを使うことを検討してもよいでしょう。

事前準備のなかでも、アジェンダ作成は特に重要です。誰が何を話すのか、どんな問題提起をしようとしているのか、どれくらいの時間が必要かを、それぞれのトピックの担当者からヒアリングして、アジェンダを組み立てます。参加者にあらかじめ読んでおいて欲しい資料があれば、該当する参加者やプレゼンテーターに資料作成を依頼し、配布します。

会議の趣旨をよく理解し、十分な準備をしておくのは、スムーズな会議進行に必要不可欠なことです。正式に会議で顔を合わせる前に、主要な参加者と個別打ち合わせをしておくと、会議の席で話がしやすくなるでしょう。

議論は熱く、自分は冷静に!

さて、全員が着席し、会議の始まりです。ここで、最初の議題に入る前に、ファシリテーターがやっておくべきことがあります。それは、今日の会議をどう進めていくのか、会議の目標は何かについて全員が理解しているかどうかを確かめることです。話題が横道にそれることが予想されるならば、「今日は●●に絞り込んで話をします。▲▲は関連事項ではありますが、別途機会を設けることにして今日は扱いません」と明確にしておくのも一案といえます。

また、全員が議論に参加できるだけの情報を持っているかどうかも確認しましょう。例えば「今日の議題は、主に販促活動に関することですが、営業のみなさん、専門用語などを含め、わかりにくい点はありませんか?」と具体的体的に聞いてみると、質問が出やすくなります。

こうして、会議の「場」を整えたあと、議事を進行していくうえで、ファシリテーターが常に意識しておかなければならないのが、客観性を維持することです。仮に、対立する意見の一方に賛同していても、それを表明するのは避け、中立的な立場を保ちます。また、知見の深い分野では、つい自分の意見を述べたくなるものですが、それは必ずしもファシリテーターの仕事ではありません。

自分自身は感情的にならず、冷静な進行役に徹する一方で、議論は活性化させるのも、ファシリテーターとして重要な役目のひとつです。そのためには、できるだけ全員の意見を引き出すように、会議を導きましょう。人前で話すのが苦手な人や、議題についてあまり知識を持っていない人は、アイデアや意見があっても発言をためらいがちです。それぞれの立場を理解したうえで、発言を引き出し、みんなが議論に参加できるように心がけます。

また、常に会議の目的を意識し、それを予定時間以内に達成するよう会議を導くことも重要です。例えば、マーケティング戦略のA案かB案かの選択を決める会議で、意見が分かれてにっちもさっちもいかない、という状況になったとしましょう。そんなときは、対立の原因は何かを再確認して、解決に向けてのプロセスを見つけます。対立をおさめるのではなく、状況を明確にして、議論を前進させるのがファシリテーターの役割です。

議論を収束させ、成果物という形へ

会議終了時間が近づいたら、意見を整理し、目標が達成できるように会議を導きます。議論や話し合いという無形のものを、成果物として収束させる作業です。具体的には、会議内容を振り返り、決定事項や結論、今後の方向性、取り組むべき課題、行動計画などを確認します。この作業を時間通りに終わらせるためには、あらかじめアジェンダに組み込まれている「まとめ」の開始時間を守ると同時に、参加者には、持ち時間を守り、同じ話を無駄に繰り返さないよう、協力を求めましょう。「予定時刻に、目標とする成果を出す会議を、みんなの協力で実現する」という意識を持てるように誘導するのがポイントです。

意見や立場の異なる人が参加する会議を、1つの方向に導くのは容易ではありません。参加者が感情的になったり、攻撃的になったり、あるいは、話題が全く関係のない方向にそれてしまったり、予期せぬ事態が起こることもあるでしょう。そこをうまく舵取りするのがファシリテーターです。優れたファシリテーターがいれば、出席者全員が「自分の意見をしっかり言えたし、耳も傾けてもらった。そのうえで納得できる結論に達した」と感じる会議が実現できるでしょう。


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